『夏の陽炎『た。』の効用』
同時テロ。
ブッシュは強いアメリカを強調し、へこたれない、テロの首謀者、テロ組織をかくまうもの、全てに反攻すると、引きつった表情で訴えた。日本も追従しようとしている。

何を言ってるのか。20世紀、富と武力で世界を蹂躙し、平和や人権の名目で、たった今も、名もなく貧しい人々を死に追いやり、数多くの地雷や不発弾を残し、自分たちだけが、傷を追わず「ならず者」をやってきたのはどこの国なのか。
水も電気も仕事もとられ、日々の食事が出来ないパレスチナの人々の惨状。陰でイスラエルを支援してきたのはどの国なのか。

今はじめて自国がそんな惨状に遭遇しても、反省しない。
自分たちの国がどれほど世界の貧しい人々を苦しめてきたのか、自分たちの国が初めて攻撃されて、人々の苦しみが分かった。
もう止めよう、私たちが20世紀に世界でやってきたことは、こうした悲しみを振りまくことだったのだ。深く反省しよう。
と何故言わないのか。
「屈さない」
「屈しろよ、馬鹿じゃないか」と娘が言った。そのとおりだ。

「人種差別反対世界会議」の席を立った、ふたつの国。アメリカとイスラエル。世界を蹂躙してきた国が次々と「謝罪」しているのに、決して「謝罪」しない国があり人がいる。
世界は西と東でもなく、北と南でもなく、「謝罪が出来る国」と「出来ない国」、「謝罪できる人」と「できない人」とに分かれる。

法の裁きだと? 誰が君に頼んだ?

反省しない国と人がいる。日本もまた「謝罪できない国」に並ぶのか。

パレスチナで、アランビアンコーヒーで歓待してくれた人の安否が心配だ。チェックポイントで、「もうやりたくないんだよね」とこぼしたイスラエルの若者達が、法の名のもとで、「テロの支援者」のレッテルを貼られた人々を攻撃しないように祈る。
アメリカの外圧で、自衛隊の若者たちが、溜め込んでいた「戦争したい欲望症候群」を爆発させないことを祈る。

日本のメディアはどうするのか。今回の被害にあった人々に深い哀悼を示すのに、昨日まで毎日射殺されていたパレスチナ人や、インドネシアのアチェ人や、大国の下で民族闘争を余儀なくされ無残な死者を続出してきた、中東や、バルカン、アジア、アフリカの被害者に対して、これまで哀悼の一つも示さなかったのに。

東の空が燃えてるぜ。大砲の弾が破裂してるぜ。
お前は殺しのできる年齢。
でも選挙権もまだもたされちゃいねえ。
鉄砲かついで得意になって。
これじゃ世界中が死人の山さ。
でもよーォ 何度でも何度でも
おいらに言ってくれよ
世界が破滅するなんて 嘘だろ 嘘だろ